クソ生意気な子どもの戯れ

petitでのあれこれ

供養。

オーロ

極北凍土戦役PC。

緩くウェーブのかかった金髪、切れ長の翡翠色の眼。細身、小柄な体躯。外套に身を包む。
Stainにて狙撃手を担う銃士。
二丁拳銃、短く切り詰めたマスケット、身の丈を超える対物ライフルを駆使し獲物を撃ち抜く。
使用魔法は氷、木、闇。

イル・パドリーノ
拳銃
全長267mm、12.7mm口径、重量1940gの回転式拳銃。血晶及び氷鋼(フロストスチール)製、カラーリングはくすんだ金色。
屠龍拳銃とも呼ばれ、龍の頭蓋骨を貫通すべく造られた50口径マグナム弾を使用するライフルじみた威力を持つ。その反動に銃が耐え得るべくフレームを大型にし、装弾数を5発に留めシリンダーの強度を確保した。
氷鋼の特性により水分を吸収しての自動修復が可能で、「発砲の強力な反動に耐え得る銃」であり「近接格闘に対応した銃」としての側面も。
たとえ主の魔力や弾丸が尽きようとも、その血を吸い弾丸或いは魔弾として射出する事を可能とする。文字通り死ぬまで戦い抜ける為の武器。

A&T-S20
全長1698mm、12.7mm×99口径、重量14.0kgの遠距離狙撃用対物ライフル。長距離における命中精度を重視したボルトアクション式。
銃口部に取り付けられた巨大なマズルブレーキ、機関部に内蔵された二重の油圧サスペンション、銃床部分に付けられたショックアブソーバーにより射撃時の反動を大きく軽減する事に成功。射程距離も大幅に伸び、備え付けたスコープの精度も相まって0.64リーグ(約3.5km)離れた敵を撃ち抜いた記録がある。魔石の効力により常に氷魔力が循環しており発砲時の熱を最大限吸収し、放熱の手間を省いたまま砲身の状態を維持する事を可能としている。
また魔力を弾丸の代わりに射出するにも適した性能。ハンドガード部分にギターのフレットのような模様が刻印されており、射手が魔力を有していればハンドガードの持ち方によって散弾、貫通弾、レーザー、追尾弾などと魔力弾を使い分ける事ができる。
銃床、銃身、マズルブレーキは取り外し式で、使用時に取り付ける形になっている。

グラーズ
遠距離狙撃時に利用するゴーグル。防曇加工がされており吹雪の中でも視界を保つ事ができる。また、魔力反応の強弱に反応してサーモグラフィーの如く色が変わって見える機能も。






何の感傷も感慨もなく淡々と仕事をこなすのみ。
守る者も救う相手もなく敵を撃ち殺すのみ。

本当に?







先に撤退した理由としては主に自分の体力がなかなか追い付かなかったのと、自分のイベントとの兼ね合いと、そこら辺でスケジュールから遅れがちだったのと、そのせいもあってかオーロに向き合う余力が足りてなかった事と。お相手して下さった方々にも主催様にもオーロにも申し訳なく思ってます。

イベントから外れて少し時間に余裕ができたので、茶室に出なかった分の時間で自分なりのオーロ感を書き連ねてみたいなと。




参加できなかったイベントも含めて考えると、イベントのそれぞれが戦役Cとちゃんと向き合う要素だった気がして。
人狼戦のラファノール卿からの問い掛け。「女子供は見逃してやるべきか」
闘技場、レーゲンハルトさんを相手に勝っていたら誰を指名していたか。
オーロが生まれた時に手にしていた物、これまでで得た物、愛すべき尊い者とは。



正直、虚ろの王が皆に問い掛けた時点でオーロが誰か愛していたかと言うと、否だと思います。
相対したレーゲンハルトさん、射手として肩を並べたアリベル君、対話したソフィアさん……関わって下さった方はいるんですけど、「愛する相手」と呼ぶには違う気がして。

「誰かを失うのが怖い」というオリジナル由来の感情から「誰にも深入りしない」という道を選んだからなのか。狙撃手という一人で戦う役目からか。「自分は誰かの特別ではない」という達観とも卑下とも取れる考えなのか。
ともあれ、試合で勝ったとして誰を指名する事もなく離脱した可能性もあるし(それが許されれば)、王からの問い掛けでは「愛す者はいない」と答えて模範的な人形になってただろうと思います。



なんか矛盾する気がしてきましたね。
実際誰かを愛してはいないんです。
でも仲間意識が全くないわけではなくて。歌合にてアリベル君の代わりにクロスボウを受け取った時、あの時は確実に感傷があってそうしたわけで。


多分、Stainの集団の中でその位置に徹するのがオーロの道だったんじゃないですかね。
誰とも深く交わらない。
ただし仲間を無碍にしない。
誰かの特別にはならない。
仲間の誰も、もしくは軍そのものが特別であって。
愛す者、自覚する範囲では「いない」と答えて。心の奥底では「ここにいる皆」だったかも知れません。



オーロの最期としては、やっぱり独りで戦っていたんでしょう。
反乱軍鎮圧で、あるいはペティット来襲にて、あるいは今夜以降のどこかで。もしかすれば「迷えるStain」に味方する者として。
独りで戦って誰にも知られず看取られず死んで行く、それがオーロにとっての理想だと思います。
それが寂しい気持ちもあって、その寂しさがオーロの「苦しむ事」として必要だった……は考えすぎかなぁ。





と、これにて戦役Cオーロは閉幕。
お付き合いいただいた皆様、GMのエルザスPL様、少しでもこの物語に関われて良かったです。
ザスイベも佳境でしょうか、残った戦役C皆様の行く末をひっそりと見守らせていただきます。
ありがとうございました!!





チラシ裏。
諸々の由来はこちら。

・オーロ(oro)→金。アルジェント(argento)→銀との対比としてのネーミング。
・イル・パドリーノ→ゴッドファーザーゼノギアスのビリーより。
・A&T-S20→ティート・アルジェント+スヴェート。「未完の大器たる銃士と、それを支えた鍛治師に由来した名」とかいう大それた背景設定までは考えてた。